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オンライン試演会
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オンライン試演会

イベント

2025年3月8日(土)にアカスタ初の試みであるオンライン試演会を行いました。オンライン試演会とは、参加者全員でオンライン通話をし、一人ずつ皆さんの前で演奏をする会です。

私は藝大に入学し、驚いたことがあります。それは、大学に与えられるソロの本番は年に1回しかないということです。芸術大学というからには、沢山の本番の機会が与えられるのではないかと漠然と考えていた私には衝撃でした。

そこで私は同級生数名と自主的に試演会を開催することにしました。試演会とは、コンクールやリサイタル等大きな本番の前に、人前で弾く練習をする為に行う会です。大学の少し広いお部屋やホールを借り、3ヶ月に1回程度試演会を開催していました。

試演会を実際に行ってみると、「人前で弾く練習ができる」以外にもメリットがあることに気付きました。それは同級生から講評をもらえることです。普段師事している先生とは異なる先生に師事している同級生からのコメントは新鮮で、より音楽を多角的に見ることができるようになりました。

アカスタでは、毎年8月に都内で発表会を行っています。「受講生が人前で弾く機会を増やしたい」「お互いに感想を言い合える会を作りたい」「住んでいる場所が遠く、発表会には参加できない方にも本番の機会を作ってあげたい」そんな思いで、この度オンライン試演会を行うことにしました。

今回は中学生から大人の方までが参加してくださいました。1名の参加者が演奏をし、その後聴いていた他の参加者に感想を言っていただきます。私は受講生の成長の過程をずっと見てきていたので、試演会での演奏の完成度にただただ感心するばかりでした。

参加者からは「練習の時にはない緊張感の中で弾くことができ、良い練習になりました。」「他の方の演奏を聴けたり、他の参加者に対する先生のコメントを聞けたりして、とても楽しかったです!」などご好評頂きました。

試演会の後には録画した映像をシェアしたので、皆さん改めてご自身の演奏を振り返って、次の本番への糧にしてくださっていると思います。

最後に私が学生の時、試演会を行って得られたメリットがもう1つあります。それは同級生に感想を求められ、「自分が感じたことを言語化する」という経験ができたことです。楽器を弾いていると「なぜかわからないけれど、思うように弾けない」ということがよく起きます。自分の演奏が思うようにいかない理由を探るのは簡単なことではありません。でも他者の演奏を客観的に聴くと、上手くいかない理由がわかり、自分の演奏にも活かせる時があるのです。

今回は1人として同じ都道府県にお住まいの方がいないほど、日本全国様々な所にお住まいの方にご参加いただきました。またオンライン試演会を開催できることを心待ちにしています。

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著者
吉川 采花
東京藝術大学音楽部器楽科卒業。ウィーン市立音楽芸術大学修士課程修了。Hamamelis Quartett 第二ヴァイオリン奏者。
2021年、音楽レッスンサービス Academy Customizeを立ち上げる。現在は東京を拠点に演奏活動をしながら、全国各地で後進の指導にあたっている。

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